アラブの声ブログ

「アラブの声ML」から極一部を抜粋、日欧米メディアが伝えない主にアラビア語のメディアからイラク問題を中心とするアラブ・イスラム世界の記事を抄訳し発信。リンクや商業目的以外の転載は自由です。

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米国がエチオピア軍を代理に使いソマリアに関与する理由

الصومال امتداد لمشروع الشرق الاوسط الكبير

米国はエチオピア軍を代理に使いソマリアの紛争に深く関わっている理由は何か? そこには米国の戦略的利益、イスラエルの安全保障にかかる利益、そしてイエメンとジブチ、エリトリアの間に位置するシー・レーンとして死活的重要性を持つ(紅海とアラビア海を結ぶ)マンダブ海峡やエチオピア高原のタナ湖を源流とする青ナイルの水源水を巡る争いが関わっている。12月28日付のミドル・イースト・オンラインが、イラク人評論家、カーズィム・ムハンマド氏の評論を掲載した。
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 アフリカのこの地域、特に「アフリカの角」と呼ばれる戦略的要地に位置する破綻国家ソマリアは、銅、錫、塩、莫大な量の海産物といった天然資源に加えて、ウラン、天然ガス、商業ベースでの大量埋蔵量があると見積もられる石油を有している。ソマリアの海岸線は3千キロ以上に及ぶ。また国家が脆弱で、開発と主権という基本要素が失われていることから、大国によって資源が略奪されてきた。

 面積が60万平方キロメートルを越えるこの広大な国は、19世紀末から20世紀初頭にかけて国内各地が占領され植民地化された。ソマリア北部は英国の統治下に、南部はイタリアの統治下に置かれ、フランスの支配下に置かれた土地もあった。また、国の西側に位置するソマリア領のオガデン地方は1948年に、英国がエチオピアに統治権を委譲した。これは、この地域の悲惨な国々の間に緊張と紛争の火種を残しておくという、英国の伝統的政策の一部だ。

 エチオピアは過去数十年にわたり、分裂状態のソマリア各地方を統一できる強力な中央政権が成立しないよう努めて来た。1978年に始まったオガデン紛争(下記参照)が失敗に終わると、エチオピアはソマリアのバーレ政権に反抗する部族長たちを匿い、武器を与えバーレ政権を打倒するよう支援した。またエリトリアとの国境線が画定し、エチオピアが海への出口を失うと、ソマリア各地を軍閥同士で分配するよう促し、自国の代理としてこれらの軍閥の多くをエリトリア政府との争いに駆り出した。

 エチオピアの懸念は常にソマリ族が居住し、自国が占有しているオガデン地方の問題と関わっている。同時に、ソマリアに強力な統一政権が成立することでイスラム主義が拡大し、エチオピア国内のイスラム教徒に影響を与えエチオピアの政権構造の性格にも影響が及ぶことをも恐れている。

 このような懸念は、埋蔵エネルギー(石油・天然ガス)の戦略的な航路として、また米国がアルカーイダの活動センターになると主張する拠点を叩くために「アフリカの角」地域の確保を狙う米国の野望と一致した。米国の真の狙いは、米国の意のままにならない独立主権国家の誕生を妨害することであった。

 新保守主義者(ネオコン)による一般的な米国の中東政策の特徴は、米国の対アフリカおよび対ラテン・アメリカ政策と異ならない。つまり支配と搾取に貪欲な資本主義思想に従う米国一極主義のやり方と結び付いている。そのため、米国の政策は直接戦争及び代理戦争を起こし、宗教・宗派対立を扇動し、一国の分裂を敢行し、自国の必要な目標を通すために意のままに操れる「国際的合法性」を利用することも厭わない。

 現在ソマリアで進行中のシナリオでも、上述の事態が起こり得る。ソマリアとの間に元来根深い問題を抱えるアフリカ諸国も加入するGATTによって承認を受けた暫定政府は、実効支配しておらず、問題の当事者なのだ。何故ならこの暫定政府は、何千人もの国民が殺害された内戦を戦った軍閥から成り、彼らこそ国を、直接的にはエチオピアの、そしてソマリア沖合いに停泊する米軍艦による米国の保護と支援を受けた各地方の軍閥に従うマフィア領地に変えた者たちであった。

 イスラム法廷連合が民衆的影響力を蓄え、それまでの分裂状態から広範な国民を結集し、自治・行政能力を高め、ソマリアの大部分を統一し、治安を確立すると、紛争相手の戦闘集団や軍閥らはエチオピアやケニアへ逃亡した。

 すると、暫定政府は国を愛する民衆から正当性を問われることになった。そこで、首都に隣接した小さな町に転げ込み、国家の治安にイスラム法廷連合が関わるテロの危険をエチオピアとともに叫ぶことで、「過激派」に奪われた自己の正当性を喧伝し始めた。エチオピアは、アルカーイダと関係があるとするイスラム法廷連合に武器を供与しているとしてエリトリアを非難した。

 現在、ソマリアでは米国のシナリオに沿ってレバノンで展開されたのと同様の光景が繰り返されている。抵抗勢力を潰し、民衆の願望を挫き、政権を米国寄りにするためイスラエルは米国の代理でレバノンと戦争を行なった。一方エチオピアは、米国の代理として自国の安全保障の要請に応えるとの口実でソマリアに侵攻した。

 国連安全保障理事会がイスラエルのレバノン侵攻を停止させるいかなる決議を採択することをも妨害したように、米国は12月27日に安保理によるエチオピアのソマリア侵攻の停止と停戦の呼びかけの採択も妨害した。


このように米国自身がソマリア侵攻を承認したのだ。また米国はレバノンでのイスラエルの「任務」終了を待ったように、エチオピアの「任務」完了をじっと待っている。更にアラブ・アフリカ諸国によるいかなる解決努力をも妨害すべく、米国外交団は動き回っている。

米国はソマリアにおける事態の進行を注視しており、アメとムチでの支配を行なう大中東構想の計画に合わせ、パキスタンからモーリタニアまでの地域を一つのものとして考えている。つまり、パキスタンからイラク、レバノン、スーダン、パレスチナ、ソマリア等々全ての場所は、死活的重要性を持つ米国の権益地図とその非合法な計画に則り、米国が求める米国権益地図に記されている。だが米国丸が受ける風が全て順風であるとは限らない。

これらの国々とその国民が合い争い、飢え、小勢力や連邦に分裂し、己を売り飛ばすことは一向に構わない。統一したり力を持たなければ何をしても構わない。特にイスラムは米国の好戦グループが望む「大中東構想」を妨害する躓きの石であり、ソマリアの土地と民衆を統一する象徴なので、米国やイスラエル、エチオピア、穏健派にとって戦うことが求められている。

(参考)「オガデン戦争」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AC%E3%83%87%E3%83%B3%E6%88%A6%E4%BA%89
(Wikipedia日本語版より)

http://www.middle-east-online.com/?id=43896
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環境配慮型スイス製地雷破壊装置がスーダン南部で使われる

أحدث جهاز سويسري لتدمير الألغام بجنوب السودان

 スイスが開発した地雷探知、除去装置が20年以上にわたる内戦で多数の地雷が埋設されたスーダン南部で使われることになった。19日付のカタールのアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)が写真入で報じた。
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 スイス当局は最近、最新式の地雷除去装置をスーダン南部に送ることを決定した。アフリカで最長期間の内戦を経験した地域の地雷を一掃する作業に参加させるための措置である。

 スイス製の地雷除去装置、デーガーD1は、完全装甲仕様の車両で、対戦車地雷以外の全ての地雷に適用できる点で他の装置とは異なる。

 装置の設計、製造担当のフレドリック・ゴーン部長はアルジャジーラ・ネットの記者に、「この装甲装置は他の種類と比べて地雷を除去する最良の方法だ」と語った。

 ゴーン部長が記者に見せた新装置は、戦車に似ており、簡単な制御プログラムで遠隔操作が出来る。それにより、非常に精密に地雷を一掃出来る。重量があるので、他の装置が簡単には発見できないような地中深くに埋設されている地雷をも処理できる。

 また岩だらけで、でこぼこの、起伏のある地形などあらゆる地形で使えるよう設計されている。

 この装置の後部には爆破後に散乱した破片を収集する部分が付属している。収集せずに放置すると、これらの破片の大部分である金属片は環境を汚染し、一帯を破片の墓場に変えるという別の問題を引き起こすのだ。そのため、その土壌は農業にも他の何の用途にも使えなくなる。

 「地雷除去スイス連合」はジュネーブ市と協力して、スーダン南部での使用に適合するようにこの新装置の改良と生産に資金を出した。特にこの装置がコソボで大したどの人的被害も出さずに地雷除去に大成功を収めたので、彼の地でのあらゆる平和事業を支援するというスイスの方針により、スーダンの気候、環境状況に合わせて装置を改良する資金援助が得られた。

 なお、触覚や磁石を使って地雷を探知する方法は、危険が付きまとい、精密な探査ができない。人間の能力だけに頼ると、誤って犠牲者を出すこともある。ロボットは十分に装甲化されておらず、単純な地雷の上を通るだけで破壊されてしまうし、経費も莫大だ。

【写真2枚あり】→ http://www.aljazeera.net/NR/exeres/84875B05-B258-48EF-83C2-6ABE74E255E0.htm
******
日本も地雷探知機60台の供与を決めている。
環境配慮型スイス製地雷破壊装置がスーダン南部で使われる

 スイスが開発した地雷探知、除去装置が20年以上にわたる内戦で多数の地雷が埋設されたスーダン南部で使われることになった。19日付のカタールのアルジャジーラ・ネット(アラビア語電子版)が写真入で報じた。
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 スイス当局は最近、最新式の地雷除去装置をスーダン南部に送ることを決定した。アフリカで最長期間の内戦を経験した地域の地雷を一掃する作業に参加させるための措置である。

 スイス製の地雷除去装置、デーガーD1は、完全装甲仕様の車両で、対戦車地雷以外の全ての地雷に適用できる点で他の装置とは異なる。

 装置の設計、製造担当のフレドリック・ゴーン部長はアルジャジーラ・ネットの記者に、「この装甲装置は他の種類と比べて地雷を除去する最良の方法だ」と語った。

 ゴーン部長が記者に見せた新装置は、戦車に似ており、簡単な制御プログラムで遠隔操作が出来る。それにより、非常に精密に地雷を一掃出来る。重量があるので、他の装置が簡単には発見できないような地中深くに埋設されている地雷をも処理できる。

 また岩だらけで、でこぼこの、起伏のある地形などあらゆる地形で使えるよう設計されている。

 この装置の後部には爆破後に散乱した破片を収集する部分が付属している。収集せずに放置すると、これらの破片の大部分である金属片は環境を汚染し、一帯を破片の墓場に変えるという別の問題を引き起こすのだ。そのため、その土壌は農業にも他の何の用途にも使えなくなる。

 「地雷除去スイス連合」はジュネーブ市と協力して、スーダン南部での使用に適合するようにこの新装置の改良と生産に資金を出した。特にこの装置がコソボで大したどの人的被害も出さずに地雷除去に大成功を収めたので、彼の地でのあらゆる平和事業を支援するというスイスの方針により、スーダンの気候、環境状況に合わせて装置を改良する資金援助が得られた。

 なお、触覚や磁石を使って地雷を探知する方法は、危険が付きまとい、精密な探査ができない。人間の能力だけに頼ると、誤って犠牲者を出すこともある。ロボットは十分に装甲化されておらず、単純な地雷の上を通るだけで破壊されてしまうし、経費も莫大だ。

【写真2枚あり】→ http://www.aljazeera.net/NR/exeres/84875B05-B258-48EF-83C2-6ABE74E255E0.htm
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日本も地雷探知機60台の供与を決めている。
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【短報】
*モリタニアが11月から7万5千bpdの産油国に 豪社が来年初頭から輸出 推定埋蔵量は2千万バレル 医療と教育は無料に 「qa」

*米国防総省高官が先週イスラエル外務省高官にヨルダン経由でキルクーク-ハイファ油送管(42インチ)の復活の可能性検討を要請  「ハアーレツ」

アラブの声ML に掲載されたこの他の記事  齊藤力二朗
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http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/  


モリタニア警察、公道でベール着用の女性を死に至らしめる

السلطات الموريتانية تقتل امرأة لارتدائها النقاب في الشارع

 対テロ戦争という口実でイスラム粛清が続く北西アフリカのアラブ国家モリタニアでまた悲劇が起きた。3日付のイスラム・メモが独立系のモリタニア通信から引いて報じた。
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 モリタニアの警察官により殴打された直後、首都ヌアクショットの国立病院に運ばれた2日後に、ザイナブ・ビント・ユーソフさんは、昨夜息を引き取った。

 医師団によると事の顛末はこうだ。警察官が妊娠7ヶ月のザイナブさんが通りでベールを被っていることに抗議して殴りかかり流産させた。病院に担ぎ込まれ帝王切開手術をしたが、病状が悪化して死亡した。

 モリタニアの治安機関は、ザイナブさんへの暴行は、公道でのベール着用を禁止する国家の命令違反が理由であると発表していた。政府はベール着用を、アルカーイダの指令に従う行動だと見なしている。

 ザイナブさんが死亡する前に、パリに本部を置くモリタニア人権監視団体は、道路上での女性の拘束や襲撃を非難する声明を出した。
 http://www.islammemo.cc/news/one_news.asp?IDnews=67787
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多くのイスラム諸国では、政府による強引な反イスラム旋風が吹き荒れ、それに抵抗する民衆の反対運動が連日報道されている。

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http://groups.yahoo.co.jp/group/voiceofarab/  
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