アラブの声ブログ

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イラク3分割は米国とイスラエル、イランの宿願 「サラーフ・アル・ムフタール」 『前編』

تقسيم العراق : هل سيحصل؟

 イラクを3分割(北部をクルド人、南部をシーア派、中部をスンナ派)の方向に進めている米国とイスラエル、イランの思惑は何処にあるのか。イラクの政治研究家サラーフ・アル・ムフタール氏は15日付のバスラ・ネットに評論を投稿した。
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 イランがイラクに仕掛けた戦争以来、「米国とイスラエルはホメイニー革命を支援し、両陣営が交わしている舌戦は、単に真の愛国者やムスリムをペルシャ国粋主義的な目標の支援に引きずり込むための目くらましに過ぎない。そこで使われたのが、アラブの愛国勢力を抹殺する戦争を仕掛けるために、シオニストや植民地勢力が使う敵対的な標語だ」と述べたときに、型に嵌められた思考に捕らわれた多くの政治家は我々の発言を信じようとしなかった。

 イラク侵略後の今日、失明者や善意の持ち主、先入観の無い人たちでさえ、「イランと、アラブ地域でそれに従属する諸機関と、米国とイスラエルとの間には有機的かつ機能的な関係がある」ことを承知している。イラク侵略でこれら3当事国により破壊された後、現在はイラクを分割するための直接的でむき出しの相互協力が始まっている。

『秘密の暴露』

 イラン人とイラクにおけるイランの手先どもは、イラク破壊計画とそれに続くイラクの分割を実行するべく綿密に練られた重要な役割を演じてきた。その筆頭が、イラク侵略前に提示されたイラクの国籍取得を拒否したアリー・シスターニやそのペルシャのハウザ(本山)の連中や、その手下であるムハンマド・バーキル・ハキーム(1939-2003。自動車爆弾で爆死。イスラム革命最高評議会の前党首)、アブドルアジーズ・ハキーム(前者の弟で現党首)、イブラヒーム・ジャーファリ(現首相)などだ。

 彼らはイラク侵略前に破壊工作を行い、数百人ものイラクの愛国者の士や数千人の一般人を殺害し、反対勢力を挑発した。少なからぬ数の純朴な人々の目を塞ぐために、シスターニは最初、イラク北部のシオニスト(クルド人指導者の蔑称)が提案した連邦制に反対してみせただけでなく、国連事務総長に、連邦制と分派主義を基礎とする暫定憲法を拒否すると書き送った。

 シスターニを訪問をした占領政府の首相ジャーファリは8月14日に、「新憲法の原則として連邦制を受け入れる」と発表した。何が起き、シスターニの1年前の声明を根本からひっくり返させたのだ?

 これこそ人々を徐々に馴致する計画的な戦術なのだ。要人グループの支援を得て、支持者の分裂を防ぐためにシスターニは、占領当局の指令に基づき暫定統治評議会が制定した憲法に反対する姿勢を相当以前に演じ、その後に彼らの思考を再構築し、以前拒否していた方針を受け入れるよう押し付けたのだ。

『3国同盟の目標』
 米国は3連邦、特にイラク中部での消耗戦を扇動しようとしている。連邦相互間の武力衝突が全連邦の富を消耗するだけでなく、貧困にし、全てを輸入に頼るようにし弱体化させるのだ。元来米国は現在のイラク戦争を、祖国解放戦争から、勝者も敗者もおらず停戦するために米国の介入をそれぞれが求めざるを得ないような内戦に変えようとしている。

 これこそ、一つには抵抗勢力の解放戦争を副次的な闘争に変え孤立化させ、また、現在まで占領軍への協力を拒んできた勢力が流血の闘争に歯止めをかけることに絶望する結果、彼らを味方につける一石二鳥の機会となるのだ。そうなると抵抗活動が中部に限定され、南部では消滅し、アラブ地域の北部では孤立し、クルド人の北部では根絶され、その後クルドとペルシャの両連邦が中部の抵抗運動に対して組織的、全面的に襲い掛かるために使われることになりかねない。

 イラク人民の意志のお陰で実現することは無いが万が一これが実現したとするなら、米国は撤退の決定を破棄し、イラクに駐留し続けるだろう。米国には直接的な戦術目標ある。最重要なものは、米軍が耐え切れないようになった自軍に対する破壊的な攻撃を抵抗勢力に中止させるか、少なくともその割合を減らし、抵抗勢力の米国との交渉条件を放棄させるべく圧力を掛ける目的で、イラク分割を仄めかすのだ。抵抗勢力の交渉条件の主なものには、占領軍の完全無条件撤退や、イラクとイラク人に対する補償、イラク人への謝罪などがある。

 イランは、イラクが消耗し続け、イラク人の傷が深まり、イラク人同士の怨念が増大し、その資源と生命力が費消されることを望んでいる。イラクがこの地の闘争の競争相手の座から外れることになるからだ。それによりホメイニーが、その前にはシャーが実現を目指してきた最重要な2目標をイランは手に入れることになるのだ。

 一つは枯渇化が進行しているイランの石油を補うためのイラク石油の支配で、もう一つは豊富なイラクの水資源と肥沃な土壌の支配だ。それによりイランは積年の地政上の2大問題である水と農業用地不足を解決できる。イランの農業適地は全土の13-15%しか無いのだ。

 最後に昔からイラクの分割を計画していたイスラエルは、後に詳述するようにイラクを地図上から抹殺し、人種的、分派的な区分に基づく小国家に置き換えようとしてきた。
http://www.albasrah.net/ar_articles_2005/0805/salah_150805.htm

【アラビア・ニュース】に掲載されたこの他の記事  齊藤力二朗
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http://groups.yahoo.co.jp/group/arabianews/ 
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